株式会社 富山村田製作所

1.育児休業に関連する独自制度がありましたら教えてください。

(人事労務担当)溝口さん
 村田グループ全体の統一制度として「配偶者出産休暇」というものがあり、各自の有給休暇とは別に10日間の特別有給休暇が付与され、10日間を3回まで分割して取得することができます。この制度はかなり使用率が高く、2018〜2020年のデータではトータル96%の方が少なくとも1日は消化していて、10日使い切る方もかなり多いことが分かっています。
 法律では原則1歳までとされているところ、当社の育児休業制度では原則1歳半になるまで取得できます。人事総務課では、従業員に配布している社内報で育児休業取得者を紹介する企画を立てました。参考例があると、安心して次に続けるだろうと思ったからです。社内報の発行後は育児休業を取る方が増え、休業期間も長くなるなど効果を感じています。
 また、男性向けに限ったものではありませんが、社内制度を紹介する「育児と仕事の両立支援ブック」を作り、オンラインで見られるようにしています。



(人事労務担当)溝口さん

2.貴社での男性 育児休業の現状はいかがですか?

(上司)酒谷さん
 私の課では、7〜8割は取得しています。取得期間はまちまちですが、2〜3ヶ月が多いですね。私は取らないことが当たり前だった世代なので、最近は「育児に参加したかったな」と思うようになりました。


(人事労務担当)溝口さん
 弊社では今、取得することが普通になってきていますね。個人的には、お父さんとお母さんが1ヶ月以上の期間、できるだけ一緒に子育てをすることが家庭円満につながると思っています。ただ、製造現場で働く従業員の方たちが育児休業を取る際には、人材配置やフォロー体制などを検討する管理側の人たちに大きな負担がかかってしまうため、その負担を解消できるよう何かしらのアプローチをしたいなと考えています。そこがうまく回り出すと、育児休業取得を申し訳ないと思う気持ちが減り、周りの人たちももっと気持ち良く送り出せるのではと思っています。



(取得者)大浦さん

3.育児休業中はどのように過ごしていましたか?

(取得者)大浦さん
 最初の約1ヶ月は家事全般の他、沐浴や授乳をしていました。子どもの夜泣きや初めての家事に慣れず、しんどい3ヶ月になるかなと思いましたが、気づいたら2ヶ月が過ぎていて「丸1日子どもと一緒にいられるのはもう1ヶ月しかない」と思うと寂しい気持ちになりました。最初は料理も簡単なものしか作れませんでしたが、今ではいろいろ作れるようになりました。育児休業を取って良かったなと思っています。妻も「退院後、夫婦同じ気持ちで子育てをスタートすることができました。初めての子育てで分からないことばかりでしたが、夫がそばにいてくれてとても心強かったです。夫が子育てだけでなく、栄養バランスを考えた食事や掃除、洗濯、買い物をしてくれたおかげで、体を休めることができました。夫が育児休業を取ってくれてとても良かったです。これからも二人で協力し、子どもの成長を一緒に見ていきたいです」と言ってくれました。
 最初の頃は子どもが泣くと慌てていましたが、次第にうまくあやせるようになったので、なんとかなるものだと自信がつきました。仕事が立て込んだ時にもあまり慌てなくなったように思います。



(上司)酒谷さん

4.育児休業にあたって工夫したことはありますか?

(取得者)大浦さん
 自分の業務をフォローしてくれる補充要員の方に、作業の実習・教育をしてから育児休業に入りました。


(上司)酒谷さん
 こちらとしては生産が遅れないよう準備を整えることが必要です。2022年の年明け早々に大浦さんが相談してくれたので、約半年間の準備期間を設けることができました。早めに上司に相談して補充要員を準備してもらうこともできました。今までは「2ヶ月後に育児休業に入りたい」という人が多かったため、時間が足りず補充要員の準備ができないこともありましたが、今回は困ったことはありませんでしたね。周りのみんなの心の準備もありますし、早めに教えてもらえるとしっかり対応できるなと感じました。

5.育児休業取得における周りのサポートや
メリットを教えてください。

(取得者)大浦さん
 自分が抜けてしまうことで、他の作業者に負担をかけるのではないかという不安がありましたが、「大丈夫ですよ」「帰ってくるのを待っているよ」と優しく声をかけてくれる人たちのおかげで不安を解消することができました。


(上司)酒谷さん
 2022年ぐらいから育児休業を取得しない人の方が少なくなってきました。とはいえ、休業は周囲への影響が大きいので、取得される方はみんな申し訳なさそうに報告されますね。遠慮がちな雰囲気があるので、できるだけ一緒に喜ぶようにしています。また、子どもが産まれた人には「育児休業の予定ある?」と早めに聞くなど、できるだけコミュニケーションをとるようにしています。


(人事労務担当)溝口さん
 会社にとっては、不在時は他の人がフォローに入る場面があっても、1人いない分、生産性が上がる ことや、復帰後に効率を高める工夫をすることが大きなメリットと言えるでしょう。また、家事・育児というマルチタスクを経験することでメンタルが鍛えられ、仕事にも余裕を持って取り組める人が増えること もプラスだと感じています。取得者によっては育児休業を機に業務内容が整理され、仕事の見える化が進んだという良さもあると思います。
女性の育児休業取得率は100%で、男性の育児休業取得率も上がってきています。しっかりしたサポート体制を学生の方々に伝えられることが、リクルートにおける弊社の強みになるのではと思っています。

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